このたび、創業から百年を越える『丸直製陶所』さんと、オリジナル布雑貨を制作する『トモタケ』さんとのコラボレーションによる、エッグシェルのコップづくりが実現しました。
泥染や刺繍による布作品を、日常のアイテムとして仕上げている『トモタケ』さんは、朝武雅裕さんと朝武広子さんによるご夫婦ユニットです。
今回のコップに施された猫のデザインも、実際に泥染された布を原画として印刷版を作り、素焼きの器面に印判手法で転写されています。
その後に透明の釉薬を掛けて高温で焼き付けるのですが、溶けた釉薬に絵柄が浸透することで微妙なボケが生じます。
そのボケが穏やかさを感じさせ、自然体の優しさにつながっています。
明治時代よりヨーロッパに輸出する磁器を生産してきた『丸直製陶所』さんは、六代目当主の奥田将高さんを中心に家族のみで営んでいます。
卵の殻のように薄くて軽い「エッグシェル」と呼ばれる磁器づくりが可能な窯として知られています。
石膏型に入れた柔らかな土を、コテと指先の感覚のみで薄く引き上げるように伸ばして成型するのですが、コンマ1ミリ単位の高度な職人感覚を要するその製作技術を持つ窯は、日本に数軒しかないのだそう。
持っている手の影が、中に写り込むほどの薄さです。
手軽に使えるアイテムで、『トモタケ』さんのアート作品を身近に感じられるのが嬉しいですね。
素材 | 磁器 |
サイズ | 直径約8cm × 高さ約7.8cm |
デザイン | トモタケ |
企画 | 倉敷意匠計画室 |
製造 | 岐阜県 |
<トモタケについて>
布を主な素材として作家活動をしている朝武雅裕さんと、デザイナーである朝武広子さんの夫婦が一緒にものづくりをしている時の名称です。
アートとしての作品を、景色として生活の中に取り込みたいという思いから、泥染や刺繍による布作品を、日常のアイテムとして仕上げています。
▶トモタケ全アイテムページ
<倉敷意匠について>
今も手仕事の伝統が残る、岡山県倉敷市を拠点に活動する雑貨メーカー。
代表の田邉真輔氏がシルクプリントを手がける会社を立ち上げたことから始まり、現在では全国の職人さんや作家さんたちと共に身の周りの様々な品の制作をしています。
日用品として日々使われることでより美しく育っていくような、誰かにとってかけがえのないモノを送りだしているブランドです。
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